美容鍼を検討している方から、いちばん多くいただくご質問が「何回で、いつから変わりますか」です。
正直にお伝えすると、この質問に一つの数字で答えることはできません。顔の状態も、変化の感じ方も、お一人おひとり違うからです。ただ、「答えられない」で終わらせるのは不親切だとも思っています。この記事では、研究で分かっている範囲と、院で実際にどのような時間軸で変化を見ているかを分けて、できるだけ具体的にお話しします。
SUPERVISOR / この記事の監修者
影島 陽祐
株式会社COmedi 執行役員 CTO
HALII TOKYO.総院長 / HALII Academy代表
資格鍼灸師、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師
- Massage World Championship2025 特別セミナー登壇
- Asia Massage Championship2026 特別セミナー登壇
目次
「いつから効くか」に一言で答えられない理由

美容鍼は、顔や頭、首の筋肉や皮膚に細い鍼を用いる施術です。筋肉の緊張がゆるむこと、血流が変わること、皮膚への刺激が加わること。働きかける先がいくつもあり、「効果」と呼ぶものも人によって違います。フェイスラインの印象を指す方もいれば、肌のハリや、むくみの引き方、翌朝の化粧ののりを指す方もいます。
そのため、HALII TOKYO.の美容鍼のご案内では、即効性や持続期間、一律の回数をお約束しないと明記しています。これは逃げではなく、初回の状態と施術後の反応を見ないまま回数を決めてしまうと、合わない計画を押しつけることになるからです。
では、何も言えないのか。そうではありません。研究で確かめられている範囲と、院で変化を見るときの時間軸は、きちんとお伝えできます。順に見ていきます。
研究で分かっている範囲
美容目的の鍼に関する研究は、まだ多くありません。そのなかで、当院の美容鍼のページでもご紹介している2つの研究をご説明します。
一つめは2013年に韓国で行われた予備的な研究です。40〜59歳の女性27人が、3週間に5回の施術を受け、顔の弾力を専用の測定法で前後比較したところ、数値の改善が認められました。副作用で最も多かったのは、鍼を刺した部位の軽い内出血でした。ただし、比較対照のない小さな研究で、著者ら自身が「対照群を置いた大規模な試験が必要」と結んでいます。
二つめは2025年に発表された比較試験です。30〜59歳の女性72人を、顔と身体への鍼を週2回・6週間受ける群と、何もしない群に分けました。施術を受けた群では、7週目の時点で63%の方に安静時の眉間のしわの軽減が見られ、12週目にも68.6%で変化が保たれていました。出血は施術回数の4.86%、内出血は0.69%で、重い有害事象はありませんでした。
ここから言えるのは、「週に1〜2回を数週間続けると変化が出る人がいて、それが数週間は保たれることがある」という範囲までです。研究で使われた鍼の打ち方や頻度は、当院の施術と同じではありません。しわが「消える」とも、全員に同じ変化が起こるとも言えないことは、先にお断りしておきます。
モニターの方の変化(6回・約1か月半)
研究の数字だけでは、実際にどのくらい変わるのかは想像しにくいと思います。ここでは、HALII TOKYO.で美容鍼と整体を6回、約1か月半のあいだ受けていただいたモニターの方の写真をご紹介します。期間中、ダイエットなどによる体重の変化はありません。前後の写真は照明・顔の角度・表情・髪型が異なり、写真だけで施術の効果を判断することはできません。




写真はご本人の了承を得て掲載しています。いずれも個人の結果であり、同じ回数・期間で同じ変化が起こることをお約束するものではありません。撮影時の照明や表情、髪型の違いも、見え方に影響します。「6回・約1か月半」は今回のモニターの施術条件であり、必要な回数の目安や、研究結果と比較できる資料ではありません。
施術の時間軸で見る、変化の現れ方

院では、変化を次のような時間軸で確認しています。それぞれ「こう感じる方がいる」というお話で、保証ではありません。
施術の直後
施術の直後に、むくみの引き方やフェイスラインの印象に変化を感じる方がいます。一方で、直後はあまり変化を感じないという方もいて、それ自体は珍しいことではありません。鏡で確認していただき、感じたことをそのままお聞かせください。
数日のあいだ
鍼の施術後は体調の変化に気をつけ、当日は過度な飲酒や激しい運動を控えてお過ごしください。小さな内出血が出た場合も、多くは数日から2週間ほどで自然に目立たなくなります。大切な予定の直前に初めて受けるのは、この期間を考えると避けたほうが無難です。
3〜5回ほど続けたとき
肌は一定の周期で入れ替わるため、1回の施術で肌質そのものが変わるとは考えにくいところがあります。院では、3〜5回ほど続けた段階で、肌のハリやしわの目立ち方について、ご本人がどう感じているかを改めて伺います。院では、このあたりから肌質の変化やしわの目立ち方について変化を感じる方が増えてくる、とご案内しています。先ほどの研究で、3〜6週間の継続で変化が見られたこととも、おおむね重なります。
その後の維持
変化が定着してきたら、間隔を空けていきます。院では、はじめは週に1回程度、その後は2〜4週間に1回、最終的には月1回程度のメンテナンスをご案内することが多いですが、これも一律ではありません。ご自身の肌の周期や予定に合わせて、都度ご相談ください。
頻度と回数は、こう決めています
初回の問診と検査では、気になっている部位と、いつから気になるかを伺います。顔のお悩みに加えて首や肩のこりも気になる場合は、ご予約の前にお知らせください。身体への鍼や整体と組み合わせるご提案ができます。そのうえで、施術後の反応を見て、次回までの間隔と、当面の回数の目安をご提案します。
HALII TOKYO.では、コース契約を前提にせず、都度払いでもお受けしています。初回に回数を決めきらなくて大丈夫です。最初の数回で反応を見ながら、一緒に調整していくほうが、結果として無駄のない通い方になります。
なお、HALII TOKYO.の美容鍼と整体は、雑誌『オトナミューズ』2024年5月号(vol.162)で、赤坂見附店が「PRISELE認定 美容整体&美容鍼部門(東京)」として紹介されました。誌面では、スタッフ全員が国家資格を持つこと、問診票からアフターフォローまでの施術の流れが取り上げられています。雑誌に載ったから効果があるという話ではありませんが、どのような院かを知っていただく材料のひとつとしてお伝えしておきます。


あわせて、次の点はあらかじめ知っておいてください。
- ボトックスやヒアルロン酸などの注射を受けた場合は、施術した医療機関に鍼を受ける時期をご確認のうえ、注射の部位と時期をお知らせください。
- 結婚式や撮影などの予定がある方は、その日程を先にお知らせください。内出血の可能性を考えて、余裕のある日程を一緒に組みます。
- メイクをしたままでも受けられますが、施術範囲を確保するため、アイメイク程度にしていただくと助かります。
変化を感じにくいときに確認すること
数回続けても変化を感じにくい場合、原因は一つではありません。施術の頻度が空きすぎていること、生活習慣(睡眠、食事、飲酒)の影響、そして施術の内容がご自身の状態に合っていないこと。どれが大きいかは、お話を伺わないと分かりません。遠慮なくお伝えください。施術の方法を変えることもあります。
一方で、美容鍼で解決できないこともあります。しみや皮膚の炎症、かゆみ、急な変化を伴う肌トラブルは、鍼の対象ではなく、皮膚科で原因を確認していただくべきものです。美容鍼でしみが治る、皮膚の病気が良くなる、とお伝えすることはできません。
施術前に伝えていただきたいこと

最後に、初めて美容鍼を受ける方へ。次の点は、問診のときにそのままお話しください。施術の内容や、受けていただくタイミングを変える判断材料になります。
- 皮膚の炎症や傷、持病、服用中の薬
- 妊娠中、または妊娠の可能性
- 最近受けた美容医療の内容と時期
- 直近の大切な予定
- 鍼への不安や、過去に鍼で気分が悪くなった経験
状態によっては、施術を控えていただいたり、先に医療機関での確認をお願いしたりすることがあります。それも含めて、ご相談いただくのがいちばん早い道です。
参考文献
- Yun Y, et al. Effect of facial cosmetic acupuncture on facial elasticity: an open-label, single-arm pilot study. Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine. 2013;2013:424313. PubMedで研究を読む
- Haghir H, et al. Is Acupuncture Effective in Diminishing Frown Lines? Evidence From a Randomized Controlled Trial. Journal of Cosmetic Dermatology. 2025;24(4):e70144. PubMedで研究を読む
